INVESTOR RELATIONS 中期経営計画

中期経営計画
(2025.4-2028.3)


当社グループは、前中期経営計画において、急速に変化するIT業界の時流を的確にとらえ、サービスの高付加価値化に向けた各戦略を実行することで、収益性の向上を達成しました。

社会・業界環境がいっそう複雑化するなかで、創立60周年である2030年を見据えた中長期の目標として連結売上高500億円、売上総利益150億円、営業利益80億円を掲げ、飛躍的な成長を目指します。

本中期経営計画では、戦略テーマとして「高収益モデルへのシフト」と「カルチャーの革新」の2つを軸に、サービスポートフォリオ戦略、顧客接点の確立、人的資本投資戦略をはじめとした6つの重点戦略を推進します。人材不足の加速や、技術進歩により業界の在り方が変化するなかで、当社の事業を担う「人材」の価値をこれまで以上に高め、収益力・成長性の高いビジネスモデルへの変革を図ります。激動のIT業界をサバイブすべく、「筋肉質なIDグループ」の実現に向けて邁進していきます。

詳細については、こちらをご覧ください。

業績目標

戦略テーマと重点戦略

6つの重点戦略

1. サービスポートフォリオ戦略

【事業方針】
企業のデジタルシフトが加速するなかで、今後さらなる市場の拡大が見込まれるコンサルティング、ITインフラ、サイバーセキュリティの3事業を注力領域と位置づけ、より付加価値の高いサービスを提供し、事業の拡大を図ります。
また、ITの民主化や自動化・省人化トレンドにともない、従来型の人材中心の業態のままでは市場成長が鈍化することが見込まれるアプリケーション開発およびシステムマネジメントの2事業を基盤領域と定め、選択と集中、高度化・上流化による高収益案件の獲得を目指し、利益率の向上にフォーカスします。

【人材アップスキル】
情報サービス業界では、AIなどの技術の進化に伴い、下流工程から上流工程への人材シフトが求められており、これに対応するための戦略的な人材配置が必要です。
当社グループは、領域やサービスを跨いだ人材のアップスキルを目的に、基盤領域部門から注力領域部門へのアップスキルによる人材シフトを進め、量と質の両面でより厚みのある人材ポートフォリオを構築し、高収益モデルの実現に取り組みます。

【パートナー戦略】
サービスの付加価値を高め、事業を拡大していくためには、案件の規模や技術分野に応じたビジネスパートナーとの協業が重要になります。
当社グループは、コアパートナーの認定強化や相助型の人材育成による生産体制の構築を通じて、高付加価値の創出に向けたビジネスパートナーと良好な関係を築き、ともに成長できる関係性を構築します。

2. 顧客接点の確立

ITサービスに対する顧客ニーズは多様化・高度化し、常に付加価値の高いサービスが要求されています。さらに、急速な市場の変化に対応するためには、技術トレンドを捉え、柔軟に対応することが求められます。
当社グループは、プロアクティブで横断的な営業アプローチを実現するマーケティング&ビジネス機能を新設しました。これにより、顧客の多様な課題に迅速かつ的確に対応できる中長期的なIT戦略パートナーとして、受注規模の拡大を図り、収益性の向上を目指します。

3. 人的資本投資戦略

当社グループは、プロフェッショナル人材が輝く企業を目指し、社員の「なりたい」「やりたい」を実現するための環境を提供します。社員の長期キャリアビジョンに沿った機会の提供や、実現するための創造力と変革力の強化を支援し、自律思考を促進する文化を育成します。また、多様性や人権を尊重する組織の構築や、時間外労働の削減、有給休暇の取得率向上を図ることで、社員エンゲージメントの向上を実現します。

4. M&A戦略

中長期目標に掲げる収益性の向上に資するため、特に注力領域とのシナジーが高い企業を対象に、M&Aおよび資本業務提携を積極的に推進します。
対象企業は人材確保、技術・ライセンスの獲得、顧客開拓の三つの観点を重視します。
コンサルタントやプロジェクトマネージャー人材の確保により、上流工程を担う人材について育成の省力化が可能となります。
技術やライセンスを獲得することで、既存事業とも組み合わせて新たなソリューションを提供することができます。
優良顧客の開拓は、収益基盤のさらなる安定化を実現します。

5. グローバル戦略

当社グループにおけるグローバル拠点について、既存のオフショア活用のみならず、日系企業の海外拠点サポートにも注力していきます。
今後、海外市場はさらなる拡大を見込めており、多くの日系企業が進出するものと予想されます。
当社はそれら日系企業を顧客ターゲットに定め、その海外進出の現地ITサポートを目指します。
また、その実現に向けて国内外におけるグローバル人材の採用と育成を推進します。

6. 資本コストと株価を意識した経営

当社グループは過去10年間にわたり、ROE(自己資本利益率)とROIC(投下資本利益率)の改善に努めてきました。
今後も持続的に株主資本コストを上回るROEと、WACC(加重平均資本コスト)を上回るROICの実現を目指します。
また、経営資源の戦略的な配分を行い、人的資本投資、研究開発投資、M&A投資などを推進し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ります。